クローバー

羨ましいくらいです。」
「ち、ちょっと…。誰かぁ。」


約束の日、多恵子は約束の場所へ。政治もすぐ来る。(お互い遅れるのは失礼だと思い、早く来た)

「待たせました?」
「いえ、今来たばかりです。」
「どうぞ。車、汚いですかねぇ。」

政治の車の中はきれいだ。

「いえ、私の車よりきれいです。」

ドキドキ。

「何か緊張しています。男の人の車に乗るなんて初めてで…。」

多恵子が言うと政治は、

「彼氏いなかったの?」
「…。」
「ごめん。」
「いいんです。そんな…。」

キス。

「んっ…。」

見つめ合う。

「そんな目で見つめられたらすぐに堕ちますよ。」

多恵子は顔を赤らめる。


ショッピングモール。

「ここは…。」
「大丈夫ですよ。生徒からは多分ばれない。」

政治は多恵子の手を繋ぐ。

「え?」
「はぐれないように。デートって手を繋がないのかなぁ。」

ドキドキ。

「恥ずかしいです。穴があったら入りたいくらい…。」
「入らせない。」

キス。

「…あの。」
「本気ですよ。先生が目覚めさせたのですから。」

キス×キス。

見つめ合う。

「さて、行きましょう。姫。」


二人は歩いている。初々しい。

「カップル多い…。」
「ふふふ、そんな所ですよ。お揃いの何か買います?」
「え?」
「好きだから。誰にも渡さないように。二人だけの秘密のしるし。お姫様を誰にも渡さない。私の全てにしたいんだ。」
「…はい。」


ネックレス。多恵子はS、政治はTのアルファベットのネックレス。多恵子と政治はつける。

「似合ってるね。」
「ありがとうございます。末松先生。」
「他人みたいだね。折角のデートなのに。」
「…でも。」
「本気ですよ。多恵子に触発されてね。好きじゃないとキスなんてできないですよ。」
「…え?」

キス。

「わ…私。」

キス。


「その日に結ばれたのですか?」
「ああ。ホテルに向かいました。見つめ合って。多恵子は恥ずかしがっていたよ。シャワーを浴びた後、ガウンに着替えた多恵子を押し倒したんだ。」


深いキス。政治は多恵子のガウンのひもを外し、胸を揉む。