月も星々も隠れた、とある夜のこと。

光のない空を見上げて

暗闇は怖いと初めて少女は知りました

月と星々の煌めきが、どれほど心強かったかも。

そっと少女に風が囁きます。
「大丈夫。夜明けはもうすぐ」

たった数時間。
少女にとっては永遠とも思われる時が流れました。

ずっと、このまま闇の中だったらと
少女の頭の中は嫌な想像でいっぱいになっていました。

コワイ

少女が堪えるようにぎゅっと目を閉じた時
東の空がほんのり明るくなってきました。

静かにゆっくりと顔をみせる太陽。
太陽は少女に微笑みました。

「おはよう」と。