「奈々がキスしてくれたら起きる」

さっきとは違う真剣な表情に、思わずドキっとする。

「えっ?!ちょっ、何言ってんの!」

私はドキドキを隠そうと尚ちゃんの胸を叩く。

「痛てーよ。冗談に決まってんじゃん。奈々は顔真っ赤だけど。」

尚ちゃんはイジワルな笑みで私を見てくる。

私はさらに恥ずかしくなって、体中が熱くなる。

「お、起きてるなら早く準備してよね!」

精一杯の平然を保って尚ちゃんに言った。

「ぷっ…はいはい」