「元気無いね」
お昼休み先輩からそう言われた
昨日からの先生の態度がショックで顔に出ちゃってるのかな…
「そ、そんなことないですよ…」
「椿様に何か言われた…とか?」
いきなり図星をつかれて思わず目を見開く…
「はは、分っかりやす」
「なんで…」
「何言われたの?」
「しっかりしろよって怒られちゃって…」
珍しく真剣な顔で先輩が聞いてくるから思わず答えてしまった
「へー…
それってもしかして首のせい?」
「え…なんで…」
何も言ってないのに確信をついてくる先輩が不思議で仕方ない
「杏ちゃんのことよく見てんだね」
そう言う先輩の声が今まで聞いたことないくらい冷たくて、びっくりした…
「え…?」
「ごめんね?俺のせいで」
俺のせい…?
そう言われて昨日の昼休みの出来事を思い出した
首の痣…あのとき先輩が…
ハッとして先輩のほうを見つめると
「ほんと鈍感」
そう言う先輩が少しだけ悲しそうに見えた
「先輩…?」
「ちょっとはこっち見てよ」
「見てます…」
「そうゆう意味じゃない」
そう言うと私の髪をくしゃっと撫でていつものように膝に頭を乗せてくる
