今日は体育祭の日




" これ以上怪我しないこと "




お弁当に添えられていた置き手紙




先生がくれたものは全部大事にとってある




あの日からなんだかんだで毎日お弁当置いといてくれてるし…




冷たかったり優しかったり




ずるい…




学校に登校してすぐ体操服に着替えて体育館へ向かう




長々と校長先生の話があって




選手宣誓




みんな退屈そうに眺めてる




気づくと先生を探してて




見つけたあと何度もそっちを見てしまう




「杏〜頑張ろ!」




「うん!」




体育祭開始早々から一試合目が始まる




結果は勝てたけど




私は絶対足手まとい…




奈緒は何本もシュート決めててすごいなぁ




「おめでと〜」




水を飲んでいると先輩が私の頭に手を置いてそう言ってきた




「おどおどしてる杏ちゃんも可愛い」




相変わらずこんな調子…




お昼や帰りに先輩と過ごすようになってからもう二週間くらい経つけど変わったことは特になし




しいて言えば周りの視線が気にならなくなってきたことくらいかな




前みたいに直接的な言葉を向けられることもなくなったし




「次の試合杏ちゃんが見ててくれたら頑張れそ」




「応援してます!」




そう言うと先輩は嬉しそうにバスケコートへ向かう




女の子達の群れが一気に出来て…




「キャーーーー」




先輩がシュートを決める度に歓声が上がってる




上手い…