次の日先生は私より早起きで




「ほら、遅刻すんなよ」




淡々とそう言うと家の鍵と学校までの地図を私の前に置いて玄関へ向かう




「鍵無くすなよ
それから分かってると思うけど、ここに居ることは誰にも言うな」




念を押すようにそう言い残して先生は出ていった




「はい…」




理由は教えてくれなかったけど合鍵は無いらしく




たった一つしかない大切な鍵を躊躇いもなく私なんかに差し出してくれて




綺麗すぎる線で学校までの経路を書いてくれて




ほんとに色々してもらってばっかり…




目的地に近づくにつれて制服を着た生徒が増えてくる




こんな時間に登校するのなんていつぶりだろ…




嬉しい気持ちとか先生への感謝とか色々混ざってなんとも言えない気分になった




それにしても学校に着いてからずっと女の子達の視線を感じる…




「ブス」




中には直接的な言葉を向けてくる人まで居て