「お待たせしました」
そう言いながら車に戻る
無言のまま走り続けて大きなスーパーの駐車場で車が止まった
「寄ってくけど降りる?」
「降ります!」
車の中に一人で居たくなくてそう答えた…
「広ーい…
こんなスーパーあったんだ!!」
「そうか?」
「はい!」
「いちいち反応が子供」
「え…」
「夕飯の希望は?」
希望…
「私が作ります!!
お世話になってるし何かお返ししたいです」
「腹壊しそ」
そんなことを言いながらも買い物カゴを渡してくれた
そして食材を選ぶ私の後ろを何も言わず着いてきてくれる
結局迷ったあげく夕飯のメニューはカレーライス
定番すぎたかな…
「先生は甘口派ですか?辛口派ですか?」
「甘口」
え…なんか意外…
思わず笑ってしまう
そんな私を見てなのかわざとらしく
「いいのか?寄らなくて」
お子様コーナーと書かれたお菓子売り場を指さしてそう言った
先生を軽く睨むけど全く効き目無し…
「食材買い終わりました…」
ルーを入れてそう言うと私が持っていたカゴを持ってレジに向かう
「お金…」
「子供に払ってもらうほど困ってない」
また子供って…
やっぱり先生にとって私は子供に見えてるわけで
何故か少し寂しくなった
