暮れかけの空が妙に寂しくさせる




一度緩んだ涙腺はすぐにまた崩れそうになるから、気を紛らわすように冷蔵庫に向かった。




中にはロールキャベツが入ってて




お母さんがよく作ってくれてたななんて思い出す…




見慣れないレンジの使い方が分からなくてそのまま机に持ってきた




「美味しい……」




また食べたいな…お母さんのご飯…




頬を伝う涙も気にならないくらい夢中で食べていると




「そんなに美味いか」




先生の声がしてそっちを見た




目が合うとハッとして自分の頬を手で拭う




「美味い…です…」




いつの間に帰ってきてたのか初めて見る私服
シンプルだけどすごく似合ってる…




「それはよかった」




止めたいのに一度流れ始めた涙がなかなか止まってくれない




「とりあえず家出る許可取ってきたから」




「…?」




「親御さんに全部話して」




「え…?」




全部話してって…




先生の言葉に頭が着いていかない