放課後城ノ内先輩は宣言通り教室まで来てくれたんだけど




「「キャーー」」




「「なんで先輩が!?」」




それはもう凄い騒ぎで…




「杏ちゃーん」




そんな一言に教室が静まり返る




女の子達の視線が…




「杏ちゃん早く帰ろ〜」




声大きい…




「ちょ、杏!どうゆうことー!?」




奈緒が驚いたようにそう言う




「えっと…」




「とりあえず…明日詳しく聞かせて!」




「う、うん…」




そう言うと笑顔で廊下まで送ってくれた…




「ほら?」




この状況を分かっていないのか先輩はこっちを見て笑顔で手を差し出してくる




「え…」




「俺一人で帰ってもいいんだよ?」




な…




逆らえないって分かってるくせに




今日だけ…




今日だけ我慢しよう…




先輩の手を取って歩き出す




「「キャーーー」」




悲鳴にも聞こえる声が背中に突き刺さる…




「あの…」




「ん?」




「みんな見てます…女の子達怒ってるみたいだし…」




「杏ちゃんってなんか意地悪したくなるよね」




悪魔…