一方、仁は奈央をアパートへ送ると自分の経営する美容室へ戻っていた。
使用した道具を片付け終えると新しくプロデュースしているヘアスプレーの開発資料に目を通す。気づくと日付が変わっている日々。
美容室の社長として自分もお店に立ちながら、雑誌のモデルもしている。最近ではシャンプーやトリートメント、ヘアワックス、ヘアスプレー等の販売も手掛け、大ヒットしている。
これだけの成功をおさめられたのは相応の時間を費やし努力しているからと仁は思っていた。
目に疲れを感じて仁は持っていた資料を机に置いた。
そしてふと自分の机の上の写真を見る。
そこには奈央の部屋に飾られている写真と同じ写真が飾られていた。
仁はつんと自分の指で絃の顔をつつく。
失った弟の命。
けんかもたくさんした弟。でも仲が良くて一緒の思い出も多い。
不器用だった弟を自分が支えて守っていかなくてはと思っていた日々を思い出す。
守り切れなかった弟の命。
その命を想うたびに仁の胸が痛む。その痛みの分だけ再び頑張れる力になった。
使用した道具を片付け終えると新しくプロデュースしているヘアスプレーの開発資料に目を通す。気づくと日付が変わっている日々。
美容室の社長として自分もお店に立ちながら、雑誌のモデルもしている。最近ではシャンプーやトリートメント、ヘアワックス、ヘアスプレー等の販売も手掛け、大ヒットしている。
これだけの成功をおさめられたのは相応の時間を費やし努力しているからと仁は思っていた。
目に疲れを感じて仁は持っていた資料を机に置いた。
そしてふと自分の机の上の写真を見る。
そこには奈央の部屋に飾られている写真と同じ写真が飾られていた。
仁はつんと自分の指で絃の顔をつつく。
失った弟の命。
けんかもたくさんした弟。でも仲が良くて一緒の思い出も多い。
不器用だった弟を自分が支えて守っていかなくてはと思っていた日々を思い出す。
守り切れなかった弟の命。
その命を想うたびに仁の胸が痛む。その痛みの分だけ再び頑張れる力になった。



