二人はそうしてしばらく抱き合っていた。 そのぬくもりも奈央は落ち着く。 いつの間にか自分の中で大きくなっていた仁の存在。 絃を決して忘れたわけじゃない。 でも仁のことを失いたくないと思った。 絃、私の選択を許してくれる?