奈央が袋から中身を取り出すとマフラーと手袋が入っていた。
「なに?」
「プレゼント」
「え?誕生日でもないのに?」
「別にいいだろ?なんでもない日にプレゼントしたって。」
「いいの?」
「あぁ。頑張ってるご褒美だな。」
仁はそう言って微笑んだ。
「やった~!さすが仁。私の好みわかってるね。」
奈央はさっそくマフラーと手袋をはめた。
「どう?」
無邪気な奈央を見て仁が満足そうに頷く。
「似合ってる。」
「ありがとう。仁。」

あっという間に奈央のアパートについた。
「いつもありがとう。」
「あぁ。」
奈央が車から降りると仁は助手席の窓を開けた。