奈央がおどけて言うと仁は奈央に微笑みながら「じゃあ、奈央は俺の専属スタイリストだな」と付け足した。

「楽しみ。特にこのブランドの新作の化粧品の色遣いを直接見られるんだもん。発色よかったら買っちゃおうかな。」
「先行発売で何個か買ったけどよかったぞ?」
「え?先行発売してたの?知らなかった!」
「ごめん言うの忘れてた。」
「もう~!」
奈央が頬を膨らませると仁は奈央の膨らんだ頬をつんと指でつついた。
「102番がおすすめのカラー。」
「102番?」
仁の言葉にパンフレットを見直しながら奈央の機嫌はすぐに戻る。その姿に仁は再び笑顔になる。