奈央はひとまず仁にメールを送った。
『追い込み終わらず・・・明日はきっと社に泊まりになる・・・。』
奈央が送信するとすぐに仁から着信が入る。
きっと奈央の作業が切りのいいところなのだろうと仁は知っている。
～♪
『もしもし？お疲れ』
「お疲れ様。ごめんね連絡しないで。」
『いいや。きっと忙しいんだろうなってわかってたから大丈夫。まだかかるか？』
「帰ろうかな・・・明日はもっと大変だろうし・・・」
『それ、賛成。今から迎えに行くから片付けして。』
奈央は仁との電話を切ると片づけ作業を始めた。

奈央が本社の玄関へ向かうとそこには車のドアに寄りかかり奈央を待つ仁がいた。
仕事の疲れが吹き飛ぶような瞬間。
奈央は満面の笑みで仁のもとへ駆け寄った。
「お疲れ」
「お疲れ様！」
仁も笑顔を向ける。
「お腹すいちゃった」