愛さずにはいられない

奈央の着替えが済むと仁がメイク落としシートを用意して奈央のメイクを落とした。
メイク落としが終わると仁が奈央のおでこに手をあてる。
「熱はないな」
「・・・ちょっと頭が痛いだけ・・・」
話すのもつらそうな奈央はそう言ってベッドに横になる。
その様子を仁が見ていると奈央が仁を見つめながら
「少しだけ一緒に寝てくれる?」といった。
「もちろん」
仁はすぐに着ていた服を着替えて奈央の横に自分も寝る。
そして奈央の体をギュッと抱きしめた。


こんな時、一人で抱えないで自分を求めてくれることがせめてもの救いだと仁は思っていた。

「ちょっと眠りな。俺も眠いし。」
「・・・うん・・・」
奈央は仁の胸の中ですぐにまた眠ってしまった。