椋の異変に気づいた滝川は、焦った様子で椋の傍に駆け寄った。


 「おい、鑑………おまえ、どうしたんだ?」
 「…………俺が………」
 「花霞さんに何かあったのか?」


 椋は、首を横に歩ってスマホを滝川に渡した。震える声のまま、椋は滝川にメールについて話を始めた。


 「…………実は、少し前から、遥斗の名前でメールが届くようになったんです。いたずらメールでたちが悪いとは思ってたんですが、メールだけだったので、放っておいたんです。………ですが、今回来たメールが………」
 「これは………」


 最近届いたものを見た後、遥斗と書いてあるメールを滝川は次々にメールフォルダを開いていく。

 そして、はぁーとため息をついた後、「酷いな」と言葉をもらした。


 「確かにイタズラともとれるメールばかりだが………今回のに限っては違うだろうな。爆発物を準備したのが、このメールの送り主だろうな」
 「そうですね………それが濃厚だと思います」
 「そのメールアドレス控えてもいいな?サイバーのやつらに見てもらう」
 「ぜひ、お願いします」