不思議そうな顔をする。
「まあいあや、1年4組の下駄箱ってどこ」
「え、ここ…だけど」
「ああ…職員室は?」
「ここ…真っ直ぐ行って、右…」
「サンキュ」
翔平ちゃん……似の男子生徒は靴を脱いで名前シールが貼っていない下駄箱に入れ、隅においてあった来客用のスリッパを履いて職員室の方へ行ってしまった。
わたしはその後ろ姿を見つめる。
背中も、ポケットに手を入れて歩くその腕も、翔平ちゃん似ていて。
その子が翔平ちゃんならいいのになと考えながら、教室へと階段を上がった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…