下駄箱で内履きに履き替える。
靴を持ち上げて、指定の下駄箱に入れる。
「ねえ」
「え?」
声をかけられた。
隣を見る。
「………翔平ちゃん…?」
びっくりした。
学校指定の冬の制服を着た、翔平ちゃん…に瓜二つの人が立っていた。
ぱっちり二重の大きな瞳、スっと通った鼻筋に小さな鼻、薄い唇。
胸元のボタンを大胆に開け、鎖骨が浮き出ていた。
マッシュヘアーに切りそろえられた髪の毛は、ほんのり青みがかっている。
翔平ちゃんだ…。
翔平ちゃんにそっくりすぎる。
「なに、俺の顔になんかついてる?」
「…え!え、いや、何もついてない…」
綺麗な顔立ち。
これは、モテモテになる展開のやつだ。