「あ、梨瑚さん!」
「うん?」
「今日、翔平さん帰ってくるみたいですよ」
…あ。
生きててくれた。
生きて、帰ってきてくれる。
言葉にできない気持ちが溢れる。
自分でも口元が緩むのがわかった。
まだ授業始まってないけど、早く帰りたい。
早く、あの腕に強く抱きしめてほしい。
顔が見たい。
「ありがとう…!」
「いえ、お気をつけて」
足取り軽く校舎に続く道を歩く。
お迎え来てくれるのかなー。
嬉しくて、嬉しくて、嬉しすぎて。
…早く逢いたい。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…