繋ぎ方を恋人繋ぎにした。
まさかの展開に顔が熱くなる。
ああ…勝てない…。
照れさせたいのに。
翔平ちゃんはわたしの1歩、ううんもっともっと上にいる。
年の功…ってやつ?
少し歩くと、だんだん人だかりができてきて。
左右いっぱいに屋台が並んでいた。
「わー!いい匂い!」
「ソースの匂いは食欲そそりますね」
焼きそば、たこ焼き、いか焼き、焼き鳥、とうもろこしを丸々1本焼いたもの。
かき氷や、チョコバナナ。
色とりどりのヨーヨー、金魚すくい。
夏祭りってほんと、心がわくわくする。
隣に。
翔平ちゃんがいるのがまた最高。
「何か食べたいものありますか?」
「うーんうーん…わたがし!」
「それご飯になりませんよ」
「でも食べたいの!」
はいはいと、わたがしの屋台に入る。
翔平ちゃんが500円玉を渡し、お店のおじさんからわたがしの入った袋を受け取って、近くの石段に座る。


