そんな近くに座れるわけないじゃん!
しかもプールから上がったら水着…見られる。
「俺がお嬢のために選んだ水着着てるお嬢が見たい」
翔平ちゃんが選んだ!?
え、え、どうやって選んだの?
そういうお店に行って、1着ずつ選んだってこと!?
え、そういうこと…?
考えるだけで萌える…。
「早く見せてください」
優しく、少し意地悪く笑う翔平ちゃん。
少し隣のプールサイドに手をついて力を込めて体をあげ、座る。
背中に髪の毛が張り付く。
「やっぱりよく似合ってますね」
そう言って、わたしの髪の毛を掬う。
翔平ちゃんに背を向ける。
…背中が熱い。
翔平ちゃんの息遣いに胸がドキドキする。
身が持たない。
「はい、出来ましたよ」
「ありがとう…」
頭の上で綺麗にお団子された髪の毛。
ささっとしてしまうから翔平ちゃんはすごい。


