「お待たせしました」
ティーセットと美味しそうなケーキを運んできた翔平ちゃん。
丁寧に、わたしの前に並べる。
「ありがとう…」
「ごゆっくり」
「翔平ちゃん…!」
紅茶とケーキを私の前に置いたあと。
キッチンへ戻っていく翔平ちゃんに声をかけた。
…は、言いものの。
このあとが思いつかない…。
なんで声をかけたのか。
なんて言いたかったのか。
何もわからない。
「……なんでもない」
翔平ちゃんの入れてくれた紅茶に口をつける。
…こんな空気のまま1週間過ごすなんて…。
仲直りっていうか…。
そもそも喧嘩はしてないけど。
うちに帰る前に、元に戻りたいな。


