「耳が…変な感じ」
「損傷が酷く手術をしました。しばらくしたら元に戻るそうですよ」
「そっか……みんなは?無事?」
「死亡者が数名、負傷者もいますが、今のところ落ち着いています」
「翔平ちゃんは、怪我してない?」
「はい、大丈夫です」
伝えると、よかったと小さく言い微笑む。
頬を撫でた手を頭へと動かし撫でる。
さらさらの髪の毛が気持ちいい。
「今日はもう、何も無い?」
「はい、お嬢の傍におります」
「じゃあ、こっち、来て?」
「はい?」
「まだ、怖いから一緒に寝て欲しいなー…って、ごめん!!変な事言ってる、わたし…忘れて!!」
顔を赤くして、バサッと布団を頭から被る。
もこっと膨らんだ布団。
なんだか…愛おしく思えた。
もうとっくに子どもだなんて思ってない。


