これ…!


これはデートっぽい!!


嬉しい…。


今日だけだけど、翔平ちゃんの隣を普通の人として。


翔平ちゃんも普通の人として。


2人で歩けてることが嬉しい…。







「イルカショーするみたい」


「行こうか」


「え!?濡れるよ?」


「いいじゃん」






楽しそうに笑う翔平ちゃんを見たら、嫌だなんて言えない。


手を引かれて真ん中の列の前から3番目に座る。


大きな音楽と歓声と共に始まったイルカショーは冬にもかかわらず、容赦なくジャンプする度に高い水しぶきをあげる。


それでも、最高の笑顔の翔平ちゃん。


それにつられてわたしも笑顔になる。






「梨瑚、濡れすぎ…っ」


「翔平ちゃんが前に座ろうって言うから……てか、笑いすぎ!!」