アナタと、キスと、銃声と。


わたしの方を振り向かず。


歩きながら前を見たまま、わたしに言った。







「心配してるだろ、あいつ」


「あいつ?」


「梨瑚のこと、迎えに来るやつ」







翔平ちゃんのことを言ってるんだってわかった。


わたしのこと…。







「心配、してくれてるかな」


「してるだろ」


「そうかな…」


「梨瑚も、帰って会いたいだろ」


「………」


「送っていく」


「ごめん…」


「また行こうな」


「…え?」


「タピオカ、行こうな」


「うん!!」







タピオカを片手に朝陽くんの隣に並ぶ。


今の朝陽くんみたいに。


いつか、翔平ちゃんの隣で、こうやってお買い物できたらいいな。