ムクっと起き上がり、部屋の時計を見る。
12時を少しすぎた時間を針が指す。
あ……学校…。
…まあいいか。
今からなんて行きたくないし。
近くの鏡に自分の顔が映る。
目が赤く腫れてとても外に出れる顔をしてない。
部屋の扉を開けて、外に出る。
わたしの気持ちと真反対の、眩しい秋空。
…とりあえず、顔洗いに行こう。
洗面所へと歩く。
「…お嬢、起きられましたか」
昨日のことなんて覚えていないというように、いつものように微笑む翔平ちゃんが声をかけてきた。
…相変わらず、かっこいいな…。
眩しい日差しに透けた髪の毛がキラキラ輝く。
「おはようございます」
「…おはよ…」
「目、腫れてますね」
わたしの頬へ手を伸ばし、優しく撫でる。


