「親の仕事の関係でな」


「へー…わたし日本からでたことない」


「別に海外に住んでたからって特別なことはねーよ」






海外に住んでたって聞いて、一気に朝陽くんがすごい人に思えたのと同時に、遠い人に思えた。


すごいなー。


こんなにイケメンだと、やっぱり向こうでもモテたんだろうなー…。






「…だから見すぎ」






わたしの目を覆うように手をかぶせてくる。


突然のことにびっくりして、なにかにつまずく。


体勢が前に倒れる…前に。






「……っぶねー」






朝陽くんが腕1本でわたしの体を支える。


わたしの腕を掴んで元の体勢に戻してくれた。


すごい力…。









「大丈夫か?」






そう聞く朝陽くんの顔が近い。


わあ…。


近くで見ても翔平ちゃんだ…。


そう思ったらドキドキして顔を見れない。