私は高校生だ。
こんな人間だが、友達もいるのである。

「はる〜」

そう呼んで駆けて来るのは、親友の長岡由美。
明るく、万人受けする性格だ。
何故私と一緒にいてくれるのかも、謎なくらい、とにかく人気だ。

「今日さぁ〜、何時に行けばいい?」

「何時でもいいよ」

あぁ、そうだった。
今日は由美が私の家に泊まりに来るのだった。

「ねぇ、聞いてよ。お母さんがねぇ、次のテスト赤点とったら、スマホ没収とか言って。ひどくない?」

「あら」

「宿題持ってくからさ、教えてよ。はる頭いいし」