やっぱり机遠ざけたのがいけなかった!?
何がそんなに篠田くんのカンに触ったのかわからずおろおろする私に、
篠田くんはまた「おい」と声をかけた。
「な、な、なんでしょうか…」
「……やっぱり、なんかちげぇ」
「えと…なにが…?」
「……何でもねぇ。
それよりお前、
さっきぶつかった時の髪の方が、いいんじゃねーの」
篠田くんはぶっきらぼうにそう言って、何事もなく頬杖をついて視線を窓の外に向けた。
……さっきぶつかった時の髪?
下ろしてた方がいいってことだろうか?
三つ編みをほどいた後のぐしゃぐしゃな髪だったのに?
……ていうか、篠田くんがそんなこと言うとは思わなかった。