名前が似てるだけにとどまらず、同じ絆創膏を使うなんて。
私ってどこまで美月さんと比較されにいってるんだろ。
地味女の分際で。
身の程を知れ!自分!
ペチッと自分の頰を一発叩いて、そそくさとその場を離れた。
教室に着くと、秋穂が「おはよー」と声をかけてきた。
「おはよう秋穂」
「ねぇ、机動かしとく?」
「え?」
秋穂が私の後ろを指差してそう言った。
そうだ。昨日、立花先輩が机を近づけてたっけ。
篠田くんはあの後の授業をサボったみたいで、教室には戻ってこなかった。だから机は私の席に寄ったまま。
うーん…でもわざわざ遠ざけるのも…ほんとにいじめてるみたい。
もともと、篠田くんが自分で遠くに移動してたから、嫌なら自分で移動させるだろう。



