立花先輩に頭を撫でられてしまった…。秋穂の言ってた感じからすると、もしかして超激レア!?
でも、髪が引っ張れちゃって、三つ編みが少し緩んじゃってる。
結び直そうと、一旦三つ編みを解いて、手櫛で髪を整えてお手洗いに向かった。
三つ編みのクセがついて、ウェーブがかった髪を揺らして廊下を歩いてると、
ちょうど曲がり角にいた人にぶつかってしまった。
「わっ、ごめんなさい!」
思いっきりその人の背中にぶつかってしまって、すぐに謝ったけど、
顔をあげた瞬間、その人が誰か、わかってしまった。
白に近い、金髪。
その時、あの説明書が頭をよぎった。
『背後に立ってはいけません』
“まずい”
そう思った時にはもう、彼と目が合っていた。