美月さんって彼女がいながら、篠田くんにお菓子を作った。
お揃いのブレスレットを、お互いに交換した。
そのブレスレットに…私は独占欲を込めた。
私は、篠田くんと美月さんが付き合ってた頃から、篠田くんへの下心があったもん。
だから、恨まれるのも当然だ。
全部私が悪い。
「美月さんって彼女がいることを知っていながら、
篠田くんのことを好きになった私が悪かったから」
「…………え?」
私の言葉に、篠田くんがびっくりしたような顔をしていた。
ん?
私、今、なにか…
『篠田くんのことを好きになった』
あれ……え、今、私…っ!
「あ、え…ぅ、えと…」
「久我」
「はいっ…」
誤魔化すように目を泳がせると、
篠田くんがぎゅっと私を抱きしめた。



