篠田くんが私の手を取り、指を絡める。
そして優しく握ると、真剣な瞳で私を見つめて。
「俺が、久我を特別に思ってたから。
ずっと……初めて見た、中学生の時から、
俺、久我に本能で恋をしてたんだ」
徐々に赤く染まっていく、篠田くんの頰。
つられて私も、頰を赤らめた。
「ほ、本能…ですか…」
「一目惚れです」
「……っ!」
絡めた指をほどき、今度は私の手を指で撫でた。
「だから久我の隣にいると落ち着くし、
久我に触れたいと思ってた…。
ずっと、会いたかった。
ずっとずっと、好きだった」
篠田くんの口から紡がれる甘い言葉に、私の顔がただただ熱くなるばかり。



