「私の絆創膏入れ…」
「やっぱり」
「…もう、捨てられてると思ってた」
お気に入りだった果物柄の絆創膏。
同じ、果物柄の缶ケースに入れて持ち歩いてた。
「このケースもらった時、
中身見てたから…。
久我が南にあげた絆創膏と一緒だって気付いた」
あの日、あの男の子に渡してからは、絆創膏をポーチに入れるようになったけど、
ケースは失くしても、絆創膏は前と同じものを使ってた。
それでわかったんだ…。
「名探偵だね、篠田くん」
「……名探偵だったら、もっと早く気付けてたよ。
俺、バカだから、
全然気付かない上に、他の奴と勘違いしてるし…。
マジで、情けなさすぎ」



