「よかった。
久我の用は、なんだった?」



「私も、聞きたいことがあって。
お昼休みに一緒に話していいかな?」



「わかった」




篠田くんはそれだけ言って、自分の席について顔を伏せた。




「篠田くん、嬉しいんだよ。
久しぶりに桃に会えてさ」



「嬉しい…?」




嘘だ。



だって、美月さんと別れたんでしょ?



嬉しいわけ、ないじゃん…。




「うん、きっとそうだよ。
篠田くん、いつも桃からもらったブレスレット見つめてたもん」



「……あー…」




もしかして、



別れた原因って、それ?