わからない、という視線を向けると、
大雅くんが手を離し、クソっ!とフェンスを殴った。
大雅くん…マジで、どうしちゃったんだ…?
「大雅くん…あの」
「……お前のせいだぞ」
「……え?」
「お前が百華に騙されたりしてるから、
桃奈ちゃんが傷ついてんだろーが!!」
大雅くんが怒りに任せて言葉を吐き捨てる。
「大事な子なんだろ?
運命なんだろ?一目惚れなんだろ?
なんでその子がわかんねーんだよ!!」
「…!」
「お前は、あの時言ったな。
『一目惚れだ』と。
『本能で恋をした』と」
……そうだ、俺、
あの、助けられた時…
……あの女の子に、一目惚れしたんだ。



