秋穂が真剣な顔でそう言ったかと思うと、
またスマホの画面を見て頰を緩めていた。
「この麗しき魔王様のお墨付きなんだから。
あたしだったら自信たっぷりもらえちゃうよね♡」
「立花先輩のお墨付き、か…」
文化祭の時に預かったピアスは、ずっとカバンに入れている。
お守り代わりにって言うから…なんとなく持ち歩いていたけど、
あのピアスはいつまで預かればいいんだろう?
……それに、
自分の手元にあるから、尚更思うのだけど、
あのピアス……絶対どこかで見たことある。
先輩を初めて見た時から引っかかってたそのモヤモヤは、未だに晴れていない。



