篠田くんの取扱説明書




「…?」



「豪華賞品はもう無理だけど、
参加賞がもらえるらしい」




ほら、と私に押し付けたそれは、



全部の枠にスタンプが押された、スタンプラリーの台紙だった。




「え…これ、篠田くんの…」



「それは久我の。
寝てる時に、勝手に持ち出したから」



「あ…」




立花先輩が言ってた、2人分のって…



私のだったんだ?




「そこに並んでるやつ、好きなの一個もらっていいんだと」



「……わぁ…!」




篠田くんが指した場所には、



お店でも出してそうなクオリティの、手作りのアクセサリーやストラップが並んでいた。




「これ手芸部が作ったんだってさ」



「すごい!めっちゃかわいい!」