篠田くんがお金を払って、蜂谷くんが2枚台紙をくれた。
……ん?
2枚…って
篠田くん、2枚やるの?
気を取り直して、私も買おうと財布を持ち上げる。
「蜂谷くん、私にも1枚…「バカ」
篠田くんに頭を小突かれて振り向くと、篠田くんが不機嫌そうな顔で私を見ていた。
「久我はこれ使うんだよ」
ほら、と出されたのは、さっき篠田くんが買った台紙1枚。
……あ、そっか、蜂谷くんが楽なように自分の分とまとめて買ってくれたんだ。
「あ、じゃあ篠田くんにお金払えばいいんだね」
小銭あったかなぁ…と財布を開こうとすると
篠田くんが私の財布を奪った。
「あ、ちょっと、財布…」
「俺が勝手に払ったんだから、
久我は払わなくていい」
「でも…」
「男には素直に甘えとけ」



