「……マジで、桃奈ちゃんなら背後からぶつかっても平気なんだなー」



「?」




蜂谷くんがブツブツ何か言っていたけど、人の賑わいで聞こえなかった。



あ、そうだ。




「蜂谷くん、スタンプラリーの台紙ってもらえる?」



「お、参加してくれるんだ?
じゃあ参加費500円」




スタンプラリーの台紙を作ってるのは新聞部だから、



受付に行かなくてもいいように、新聞部のみんなは台紙と集金箱を持ち歩いているのは知っていた。



わざとぶつかってきたのは解せないけど、わざわざ受付にいく手間が省けたので許してあげるわ(上から目線)



お金を払おうと財布を取り出すと、



後ろから手が伸びてきて、手を押さえられた。




「2枚」



「まいど〜」