ブルンブルルン


バイクの音を轟かせてやってきた飛陽


「お前ら! こんなボロボロにっ!
lune!うちの下っ端が何かしでかしたか!?」


そう言った伊織は、凛々しく、総長としての威厳や自信が見て取れた


俺と伊織では、全然違うじゃないか
そんな自嘲がもれそうになった


「いーや。お前ら幹部だ。
これ以上俺たちのことを嗅ぎまわるようなら、容赦なく潰させてもらおうか。」


博樹の声は普段とは違って低く凄みがある
声を変えることで由紀に気付かれることを避けているんだ


「っ! 気づかれていたか............!」


当たり前だ。
組の情報網は至る所に張り巡らされている