「............もう少しでくるだろうな。」


「来た。Commençons.」
(じゃあ、始めるか。)


常人には到底聞こえないような、かすかに聞こえるバイクの音



それが緋織には聞こえていた
幼い頃から人とは違っていた



抜群に恵まれた容姿も、その頭脳も。



双子である伊織も賢くはあったが、緋織ほどではなかった




賢さとは時に、その頭脳の持ち主を苦しめる



と、どこぞの有名な評論家が言っていた