「組長、ただいま帰りました。」
洋風の見た目とは反対に和で統一された部屋の襖を開ける
そこにいたのは現組長である 【御影 雄牙】
もう68歳になる彼は直に引退をする予定だ
「ああ、お帰り 緋織。」
「明日はあちら側に行くのか?」
「はい。 少し面倒なことになりそうなので。」
そう苦笑した緋織は、スッと視線を襖に映る人影へよこす
———「うっわ。なんか寒気が............」
「そうか。じゃあそちらに集中しなさい。
こっちの仕事はさばいておく。」
「ありがとうございます。」
「............緋織。 会ったそうだな。」
「はい。会ってしまいました。でも、あいつに話すつもりはないですから。」
そう言った緋織を雄牙は目を細めて見つめていた



