「百田さんって高校2年の秋に転校してきたんだよね
学校、少しは慣れた?」

木村君が喋りかけてきてくれた。

私の名前知ってたんだ。

びっくりした。

「うん。だいぶ慣れたよ」

私はそう言う。

本当は、まだまだなんだけど。

「そっか。それなら良かった。俺と喋るの初めてじゃない?っていうか、百田さんあまり他の子と喋ってる所見た事ないかも」

「うん。人と喋るの緊張しちゃうから」

私は、そう返す。