小さな春に彩りを



ありがとう。
今まで一緒に居てくれて。
死にたいって思った時もあったな。死んでいるのにね。
手が焼ける霊と会ったこともあったよね。
ルーズな僕を真剣に怒ってたこともあった。
まぁ……全てが良い思い出なんだけど。
楽しかった。毎日が。
会うことはもう出来ないのかな?
えっと……何か文が変だね。まぁいいや。
留守にしてた時はごめん。
日が登る前に散歩してたの。気づいたらこんな時間で……。
毎日がとても楽しかったのは君のおかげ。
では、さようなら……僕のメッセージに気づくかな?

ずっと好きだった。彩羽のこと。本当にありがとう。


読み終えると、私の目から大粒の涙が零れる。一瞬で春陽からのメッセージが分かった。漢字をひらがなに直して、文の頭文字だけを読む。

「あ、い、し、て、る、ま、た、あ、え、る、ひ、ま、で……『愛してる。また会える日まで』」

私は、更に涙を流す。そうか……私が死んでからあるって思った理由は、彼に会うためだったんだ……。

「私も……ずっと好きだった!……愛してます」

春陽のことを思えば思うほど、涙は溢れてくる。

「春陽、ありがとう」

空を仰ぎながら、私は微笑む。

『こちらこそありがとう』

どこからともなく、春陽の声が聞こえたような気がした。