いきなり泣いてしまうから、びっくりした。
けれど、いつも私のことを私以上に一喜一憂しているのが面白くて、そしてうれしかった。
「くふっ…せんせ、大袈裟だよ」
まるで我が子の卒業式で号泣している親のように、先生は涙を流していた。
「もっと詳しく聞きたいのに仕事行かなきゃいけなくて〜〜…あぁいきたくなぃぃ」
「あははっ…だめだよ」
「優ちゃんの話きいてから行こうかな」
「もう、先生だめだって」
「だって仕事より、そっちの方が大切なんだもん〜〜!」
そう言いながら席に座ろうとする先生の腕を慌てて掴む。
えっ、先生本気なの?!
「え、せんせっ、本気で仕事行かないつもりなのっ?」
椅子に座ろうとする先生の腕を必死に掴んで阻止しようとするけれど、先生もひかない。
「っだって〜〜、気になって仕事集中できないぃ〜〜」
「え?もう、先生!そんな小学生みたいなこと言わないでっ」