悲しむには少しおこがましい。
私は小さく、小さく笑った。
電話を終えた先生が、私の方へと歩いてくる。
私はそれを待たずに、勢いよく席を立った。
でも、いざ口にしようとすると、思うように動いてくれない。
「……っ……」
勇気を出して口を開けた時、かすかに唇が震えていた。
「…わ、わたしっ」
「〜っ…たぶんっ、」
「憧れから…っ、恋に変わったっ!」
人生で一番、
大きな声を出したような気がする。
こんなことを言ってしまった自分に、自分で驚いた。
けれど私よりも驚いているのは、朝美先生。
口をぽかんと開けて、目を真ん丸にして固まってしまった。
そして数秒後、さっきの私より大きな声が静かな図書室に響き渡る。
「ほ、ほ、ほんと?!」
「……た、多分」
「先生の話きいて…そうなんじゃないかって思った…」
「…まだ、ちゃんとは分からないけど」
「うぅ〜〜〜っ」
「えっっ…せ、せんせ?!」
「ゆうぢゃんがぁ……恋するときがくるなんてぇ〜〜〜」
「嬉しくて〜〜」



