「あ、ここ!」
「海砂ちゃんがね、芝生の上で座ってるとこ」
そう言われて見てみると、海砂ちゃんがなにかの花を見つめながら、芝生の上に一人、腰を下ろしているシーンが描かれていた。
「…そこ、ちょっと悲しくなる」
寂しそうな顔をしている海砂ちゃんを見ると、胸がギュッと、苦しくなる。
「このページ?」
朝美先生は首を傾げた。
「うん…なんか…なんとなくだけど、」
「……本って、読む人の心を動かすよね」
「ふふ、そうね」
先生は、優しい声で共感の言葉をかけてくれた。
けれど私は、漫画から目を離せずにいた。
ずっと考えてしまう。海砂ちゃんは、どんな気持ちなんだろう。
「もしかして、優ちゃん恋してる?」
「……え?」
驚きのあまり、わたしはやっと漫画から先生へと視線を移した。



