……これは夢…?
わたしの妄想…?
もし夢なら、覚めないでほしいなぁ
晴日くんは、私と目線を合わせるようにしゃがんだ。
「まじで大丈夫?どっか痛いん?」
ううん…やっぱり夢から覚めてほしい。
ドキドキしすぎて倒れそう。
ドキドキしすぎて……息ができない
「えぇ?どうしよ…えと…、なんで泣いてんの?」
そう言われて初めて気がついた。
自分が泣いてるってこと。
「やっぱりどっか痛い?おんぶする?」
頭がグルグルまわって、真っ白だ。
いっこうに夢から覚めないから、たぶんこれは現実なんだろう。
やっと我に返った私は、慌てて立ち上がった。
「だ、だ………だっ…大丈夫…!」
「おっ…おう!ならよかった!」
「うんっっ」
「「…………」」
…わたし…いま晴日くんと会話した……?
ぎこちない会話だったけど、いま確かに晴日くんと会話できた。
「え…と、心粋さんはここでなにしてたの?」
ま、ま、また名前呼ばれた!
「あ、と、あのっ…図書室で本読んでて…それで気づいたら寝ちゃってて…こんな時間に…」
「あははっ…なにそれ、めっちゃおもしろいじゃん」
わ……わらった……
晴日くんの笑顔を、こんなに近くで見たのは今が初めてだ。
ずっとわたし以外の誰かに向けられていた笑顔が、今わたしに向けられている。
信じられないくらい、幸せ。
「俺がここにいる理由聞く?」



