まだ静かな廊下を歩いて、教室のドアを、そっと開ける。


「……」


教室はシーンとしていて、うちのクラスはまだ誰ひとり来てないみたいだ。


ふぅっと小さく息を吐いてから、自分の席に座った。


まだ窓も開いていないこの教室は、まるで放課後の図書室みたい。


本でも読んでいようかな。


そう思い、スクールバックから本を取り出したとき、教室のドアが豪快に開いた。